器の扱い方~その2~口元がすぐ欠けるのよ

器の扱い方~その2~口元がすぐ欠けるのよ
口元がすぐ欠けるのよ

お客様に清水焼をお勧めしておりますと
「私よく口元欠かすのよ」
とよく言われます。
なぜか皆様、一言一句同じ...

画像は当店でも一際薄い口元のカップです。

分厚ければ分厚いほど欠けにくくはなります。ただ分厚くても柔い焼きのものですと欠けやすい。
画像のカップは薄いですが硬質な焼きで指でノックするとキン、キンと金属のような響きがします。

やっぱり薄い口当たりは気持ちが良い。

ご購入いただいたお客様はデザインだけでなくこの口当たりの良さで、清水焼の良さを実感していただける方も多いようです。

機械では作れない独特の雰囲気です。

でも使っていて知らないうちに「欠けてる!」ということありますよね。


ぶつけた記憶もなく、いつの間にか知らないうちに欠けてるものです
「素敵な器だけど、せっかく高い買い物しても前みたいにすぐ口元欠けたら嫌だな」
というのがお客様の心うちにあるのではないでしょうか。

ここで扱い方に少しだけコツがあります。

手洗いの場合、洗い終えた後、棚にしまう時、器はなるべく『上向けたまま』にしてください。

洗い終えた後は中に水が溜まりますが、伏せて置くことにより、口元に水切りカゴやら他の器やらが知らず知らずのうちにあたり、ダメージがたまります。

その時は欠けてなくてもある時チョロっと欠けてたりします。
「何もしてないのに欠けた!高かったのに」となるわけです。

なるべく上向けたまま重ねるのが理想ですが、食洗機や乾燥機は伏せたり垂直に立てたりしなければなりません。その時は意識してそっと置くだけでも随分変わります。

逆に底の方は分厚い高台がありますので少々雑にドンッ!て置いても割れません。

≪食器棚への仕舞い方≫
高台がしっかりしているということは言い換えれば、伏せて置く際に『上に重さの重心がきます』ので食器棚にしまう際コップなどはとても倒れやすくなります。ガラスコップも同じです。

また、洗い残しがあるまま伏せて置くと、臭いがこもることもあります。

食器棚には極力上向けたままで置いてください。

ということで、口元がすぐ欠けるからなぁ、と気にいった器の購入を諦める前に、

『器はなるべく上向けたまま扱うもん』

と少し意識してください。

ちなみに陶器は使うほどに生地が締まってきますので使い始めはとくにお気をつけてください。