器の扱い方~その3~漂白剤はご法度!
お湯呑みやティーカップに付いた茶渋をハイターみたいな漂白洗剤などにつけて白くした、という方はけっこういらっしゃると思います。
特に会社やお店などお客様用の器は茶渋で汚れていては具合が悪いですからね。
そもそも茶渋が付く理由はいくつかあります。
その前にまず焼き物の土の素材の違い、からご説明致します。
焼き物には大きく分けて陶器と磁器があり、簡単に説明すると
陶器は自然に採掘される色んな大きさの粒子の混ざった粘土、
磁器は山から採れる陶石と呼ばれる粒子の細かく揃った白い石を砕いて造った粘土です。
それぞれ一般的には成形後、ガラス質の釉薬をかけてコーティングして焼成します。
陶器は一般的に焼成しますと縮むとされています。全く素材の異なる釉薬は同様には縮まず、まして粒子の不揃いな粘土にかけていますので無理が生じ貫入、と呼ばれる釉薬の小さなヒビ割れが生じます。
磁器は粒子の揃った細かな粘土に釉薬をかけますので様々な条件のもと基本的に貫入は生じません。
ザックリとした説明ですが
陶器は釉薬がかかっていても小さな隙間があいている。
磁器は堅密で隙間がない、
となります。土の密度にもよりますが画像は
特に荒い土を使った陶器と
荒土陶器
堅密な磁器のご飯茶碗の比較
白磁
です。(磁器の見分け方は高台=テーブルの接地面、の釉薬がかかっていない部分が硯の様なザラザラさで真っ白かどうかです。)
上の陶器で茶渋が付く場合、貫入の隙間などもともと通気性が高く、しみ込みやすい為。
下の磁器で茶渋が付く場合、本来堅密なはずの器の表面に 『通常の洗い方では取りにくい』凹凸なり細かい傷がついていて、そこに茶渋が入り込む為、ということなのです。
結論としまして
器についた茶渋を 『通常の洗い方では取りにくい』ために漂白剤を使って取り除く、ということは茶渋除去後、かわりに漂白剤が中に入り込んでいる可能性があり、そしてそれは 『通常の洗い方では取りにくい』、かもしれないのです。
ですから陶器に漂白剤はご法度!です。
磁器はもともと茶渋がつきにくいものなのですが以下のようなことが言えます。
普段紅茶や日本茶、コーヒーなど飲み終えて中を見ると内側の飲み物の表面があったところに輪っかの筋汚れが付きますね、
それを取り除くべく、ゴシゴシ洗ったことありませんか?
汚れ付く→ゴシゴシ洗う→傷が付く→汚れ付く→ゴシゴシ→さらに傷が付く→さらに汚れ付く→ゴシゴシ→めんどくさい→漂白剤→汚れ落ちても傷はそのまま→・・・
「同じところ重点的にゴシゴシ洗ってるわーっ」という方、それです。
茶渋汚れのループがここに確立します。
清水焼を使っていて内側の汚れが落ちにくい、という経験はありません。手仕事の中で腕を競う京焼・清水焼の磁器の職人の施釉の技術は神業の如く、です。釉薬は均一にかかり艶やか、腕の良い職人の造った磁器は何十年使っても真っ白。
その上で普段の洗い方などに少しコツがあります。
*汚れは素早く水ですすぎ落とすか、固くなった汚れは少し水に浸けてから洗う
*なるべく硬い食器洗いスポンジは使わない。
つまり、表面に傷をつけないよう気にかける事、が大切ですね。
これはお弁当箱などプラスチック容器、そしてトイレの便器にも応用できる “ 器 ” の扱い方です。
特に会社やお店などお客様用の器は茶渋で汚れていては具合が悪いですからね。
そもそも茶渋が付く理由はいくつかあります。
その前にまず焼き物の土の素材の違い、からご説明致します。
焼き物には大きく分けて陶器と磁器があり、簡単に説明すると
陶器は自然に採掘される色んな大きさの粒子の混ざった粘土、
磁器は山から採れる陶石と呼ばれる粒子の細かく揃った白い石を砕いて造った粘土です。
それぞれ一般的には成形後、ガラス質の釉薬をかけてコーティングして焼成します。
陶器は一般的に焼成しますと縮むとされています。全く素材の異なる釉薬は同様には縮まず、まして粒子の不揃いな粘土にかけていますので無理が生じ貫入、と呼ばれる釉薬の小さなヒビ割れが生じます。
磁器は粒子の揃った細かな粘土に釉薬をかけますので様々な条件のもと基本的に貫入は生じません。
ザックリとした説明ですが
陶器は釉薬がかかっていても小さな隙間があいている。
磁器は堅密で隙間がない、
となります。土の密度にもよりますが画像は
特に荒い土を使った陶器と
荒土陶器
堅密な磁器のご飯茶碗の比較
白磁
です。(磁器の見分け方は高台=テーブルの接地面、の釉薬がかかっていない部分が硯の様なザラザラさで真っ白かどうかです。)
上の陶器で茶渋が付く場合、貫入の隙間などもともと通気性が高く、しみ込みやすい為。
下の磁器で茶渋が付く場合、本来堅密なはずの器の表面に 『通常の洗い方では取りにくい』凹凸なり細かい傷がついていて、そこに茶渋が入り込む為、ということなのです。
結論としまして
器についた茶渋を 『通常の洗い方では取りにくい』ために漂白剤を使って取り除く、ということは茶渋除去後、かわりに漂白剤が中に入り込んでいる可能性があり、そしてそれは 『通常の洗い方では取りにくい』、かもしれないのです。
ですから陶器に漂白剤はご法度!です。
磁器はもともと茶渋がつきにくいものなのですが以下のようなことが言えます。
普段紅茶や日本茶、コーヒーなど飲み終えて中を見ると内側の飲み物の表面があったところに輪っかの筋汚れが付きますね、
それを取り除くべく、ゴシゴシ洗ったことありませんか?
汚れ付く→ゴシゴシ洗う→傷が付く→汚れ付く→ゴシゴシ→さらに傷が付く→さらに汚れ付く→ゴシゴシ→めんどくさい→漂白剤→汚れ落ちても傷はそのまま→・・・
「同じところ重点的にゴシゴシ洗ってるわーっ」という方、それです。
茶渋汚れのループがここに確立します。
清水焼を使っていて内側の汚れが落ちにくい、という経験はありません。手仕事の中で腕を競う京焼・清水焼の磁器の職人の施釉の技術は神業の如く、です。釉薬は均一にかかり艶やか、腕の良い職人の造った磁器は何十年使っても真っ白。
その上で普段の洗い方などに少しコツがあります。
*汚れは素早く水ですすぎ落とすか、固くなった汚れは少し水に浸けてから洗う
*なるべく硬い食器洗いスポンジは使わない。
つまり、表面に傷をつけないよう気にかける事、が大切ですね。
これはお弁当箱などプラスチック容器、そしてトイレの便器にも応用できる “ 器 ” の扱い方です。